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2011年09月12日

毒素の効果により皮膚が腐る!恐怖の毒蜘蛛「セアカゴケグモ」日本で繁殖

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セアカゴケグモ(背赤後家蜘蛛、Latrodectus hasseltii)は、ヒメグモ科に分類される有毒の小型のクモの一種。和名は、「背中の赤いゴケグモ」の意味。本来日本国内には生息していなかったが、1995年に大阪府で発見されて以降、その他いくつかの地域でも見つかった外来種である。

オーストラリアを原産地とする。
日本では、本州(宮城県、群馬県、愛知県、岐阜県、三重県、京都府、大阪府、滋賀県、奈良県、和歌山県、兵庫県、岡山県、山口県)、四国(香川県、徳島県)、九州(福岡県、佐賀県)、沖縄県で記録があり、定着も確認されている[3]。
アメリカなどでも記録されている[3]。

体長はメスが1cm前後、丸くつやつやした黒い体で、胸腹部の背面にはひし形が2つ縦に並んだような赤い模様、腹面には砂時計状の赤い模様があるので見間違えることは少ないだろう。この赤斑の形は雌雄で多少違いがあり、時に地色の黒も淡いものもある。オスは3〜5mm程度とメスよりずっと小型で体も細く、褐色がかった地色に淡色の目立たない斑紋を持つ。しかし幼体のうちは雌雄とも淡褐色の地に不明瞭な縞模様をもつのみで、成体のような雌雄の違い(性的二型)は見られない。なお日本で5月頃から庭や家壁などに見られるようになる真っ赤なタカラダニ類は、一見微小なクモにも見えるため、時に本種の子供ではないかと勘違いされることもあるが、前述のとおりセアカゴケグモの幼体は淡褐色で全く異なり、真っ赤なタカラダニ類は人体に無害な生き物である。

セアカゴケグモの造る網は不規則網で、複雑に張られた三次元構造を持つ。その上方は糸に粘液がついていない巣域と呼ばれる住居で、卵嚢などもこの部分にぶら下げられる。一方、網の下方は捕獲域と呼ばれ、糸には捕獲用の粘液がついている。これに虫が触れて粘着すると、セアカゴケグモは粘糸を投げて獲物を絡め捕って巣域まで引き上げて食べる。網はベンチの下や側溝の蓋の裏側、ガードレールの支柱付近などといった、比較的地面に近く直射日光が当たらない場所に造られることが多い。

毒は獲物を咬んだときに獲物の体に注入されるもので、神経毒の「α−ラトロトキシン」である[1]。この毒を有するのはメスのみで、オスは人体に影響する毒を持たない[1]。また性格は臆病でおとなしく、手で直接掴み上げるなどしなければ咬まれることはない。もしメスに咬まれた場合でも、死に至る例は非常に少ない。オーストラリアでは死亡例があるが、日本では報告されていない[1]。
オーストラリアでは古くから代表的な毒グモとして知られており抗血清も存在する。日本でもセアカゴケグモの発生した地域の医療機関で抗血清を準備しているところもある。メスに咬まれた部位は、ちくっとした痛み、あるいは激しい痛みを感じる。その後、咬まれた場所が腫れ、全身症状(痛み、発汗、発熱など)が現れる。手当てが遅れると毒素の効果により皮膚が腐っていくことがあるため、咬まれたら、特に小児は医療機関での早急な診察が必要である。

1995年11月に大阪府高石市で発見されたのを始め、兵庫県神戸市西区などの港湾都市で相次いで発見された。2005年8月に群馬県高崎市の民家で5匹見つかった。関東の内陸部で確認されたのは初めてである。最近では2008年4月下旬に岡山県倉敷市で7匹発見され、5月には愛知県愛西市の国営木曽三川公園で約600匹と卵が、6月には大阪市福島区の淀川河川公園で約30匹が発見された。8月には鹿児島市の新日本石油基地で、ハイイロゴケグモと合わせて100匹以上が発見された。2009年9月には四国では初めて坂出市のコスモ石油坂出製油所内で6匹が発見された。こうした分布の拡大は、自動車や飛行機、船舶などの人間活動が関係していると考えられている[2]。
近年の温暖化の中で、日本でも越冬して発生を繰り返しているとの見方が有力で、外来種として位置づけられている。なお、最近までクモ類では外来種は珍しく、これ以前にはクロガケジグモがあるのみであった。ただ、近年外来種は増加傾向にあり、ハイイロゴケグモ・ジュウサンボシゴケグモ・マダラヒメグモなどが確認されている。
日本では、外来生物法によりゴケグモ属のうち本種及びクロゴケグモ・ハイイロゴケグモ・ジュウサンボシゴケグモの4種が2005年に特定外来生物の第一次指定をされている[1]。また、日本生態学会により日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている[2]。
ピレスロイド系の殺虫剤によって駆除が進められている[2]。

ゴケグモ類は、ゴケグモ属 (Latrodectus) というグループに分類され、約31種が知られている[1]。熱帯地方を中心に世界中に分布する仲間である。ゴケグモの名前の由来に関して、「毒性が強いため噛まれた時の死亡率が高く、奥さんが後家になる」という俗説が知られている。実際には、ゴケグモ類の英名 "widow spider" そのままの和訳で、ゴケグモ類はオスの体がメスに比べて非常に小さく、交尾後にオスがメスに共食いされることに由来する[1]。ただし、共食いの頻度などは種類や条件により異なる[1]。
最も有名なゴケグモ類は、クロゴケグモ (Latrodectus mactans、Black widow spider) で、北アメリカをはじめ、世界中に広く生息する毒グモ。こちらの方が死亡例なども多い。日本では2000年以降になって米軍岩国基地内での発生が確認されている。セアカゴケグモとはほぼ同じ大きさ。セアカゴケグモをクロゴケグモの亜種に分類する場合もあり、その場合には、セアカゴケグモによる死亡例が、世界中のクロゴケグモによる死亡例と統計上合計されている場合があり注意が必要である。アメリカでは『 Black Widow(ブラック・ウィドウ)』という名で知られており、戦闘機P-61とYF-23の愛称に採用された。

ジュウサンボシゴケグモ(メス)
またヨーロッパ南部に分布するジュウサンボシゴケグモ Latrodectus tredecimguttatus (P.Rossi, 1790)も古来より有名で、その毒による症状はゴケグモ刺咬症(Latrodectism)としてよく知られてきた。大利・池田(1996b)によれば、このクモに咬まれると、その時点での痛みはさほどではないが、10分ほどで全身症状が現れ、各部リンパ節が痛み、腹筋の硬直、さらに耐えられない痛みとともに多量の汗、涙、唾液が出、血圧上昇、呼吸困難、言語障害などが起き、回復しない場合は2-3日後に死亡するという。しかし抗血清が作られるようになってからは、アナフィラキシー・ショック以外での死亡例はほとんどなくなったとされる。
沖縄県には、在来種のアカボシゴケグモ(ヤエヤマゴケグモ)が生息する。

糸が測量機器、測距儀、顕微鏡、爆撃照準器、望遠照準器などの光学機器の十字線(レティクル)に用いられる。未成熟期にある米国産クロゴケグモのそれが最適とされているが、採取に際し命を失う恐れがあるうえに、十分な量を確保するのが困難なため、遺伝子工学を駆使してバクテリアにゴケグモの糸を生成させる研究が、アメリカ合衆国陸軍の資金により進行中である[4]。

ハードSF作家堀晃の短編に、『背赤後家蜘蛛の夜』という作品がある。これはアイザック・アシモフの推理小説『黒後家蜘蛛の会』をもじったものだが、 セアカゴケグモ自体は直接関係なく、会の名前のパロディである。


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posted by 世界仰天生物日記 | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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